人間の歯は28本あります。
人間の身体は、この28本でバランスが取れるように設計されているのです。
親知らずは、前から数えて8番目の歯で、28本の歯には含まれず、「第三大臼歯」と呼ばれています。
20歳前後になって一番奥に生えてくる歯なので、かつて寿命の短かった時代には親が亡くなってから生えてきたことも多く、この名前になったようです。
正式名称は「智歯(ちし)」。
英語では、「ウィズダムティース(wisdom teeth /知恵の歯)」と呼ばれます。
これは、成長して知恵がついてきた頃に生えてくることが由来と思われます。
昔の人は顎が大きかったので親知らずも真っ直ぐ普通に生えましたが、硬いものを食べなくなった現代人は顎が小さく狭くなってきているので、横向きや斜めに生えることも多く、また歯茎に埋まったままのこともあり、これが原因でさまざまなトラブルを引き起こすようになってしまいました。
親知らずがまったく生えない人も出てきています。
いわば進化の中で不要になり、トラブルを起こすだけの存在になってしまったものが親知らずです。
できれば抜いてしまった方が、余計なトラブルを抱え込まなくて済むといえます。